徹底解明!!Ampeg(アンペグ) AEB-1&AUB-1 Scroll Bass!!

ampeg-ScrollBass

こんにちは、こんばんは。はじめまして、ロッキン名古屋栄店 冨田です。

かな~~~り間のいたこのロッキン名古屋栄店ブログですが、生存しておりますよ。ええ。

さてさてさて、この度当店に素敵なベースが2本、同時入荷致しましたので「こんな機会滅多にない!!」と徹底解明致します!!非常に長いですが是非、最後までお付き合い下さい!!宜しくお願い申し上げます~!!

まず、写真をドン!!

dsc01647

Ampeg(アンペグ) AEB-1&AUB-1で御座います!!

希少性やなによりこの唯一無二のルックス、著名ベーシストの使用でリイシューやコピーモデルが出るほどの人気機種ですね!!

早速、解説&徹底解明スタートです!!

Ampeg(アンペグ) AEB-1&AUB-1

AEB-1&AUB-1とは?

言わずと知れたベース(又はギター)アンプメーカーである「Ampeg(アンペグ)」が製作したエレクトリックベース。

当時発表されたラインナップとしては

  • 主軸となるAEB-1
  • 特徴的なダブルカットが印象的なASB-1
  • ショートスケール仕様のSSB

の3種、それぞれのフレットレスVerを含めた計6ラインナップが用意されていました。

今回入荷したのは最もポピュラーな「AEB-1」、フレットレスVerの「AUB-1」です。因みにAEB-1とは「Ampeg Electric Bass(アンペグエレクトリックベース)」、AUB-1は「Ampeg Unfretted Bass(アンペグアンフレッテッドベース)」の略かと思われます。世界的にこの型番よりかは「スクロールベース」や「Fホールベース」なんて呼び方がポピュラーですね!

生産期間としては1966年中盤から68年頃までの短期間に留まり、生産本数はAEB-1とAUB-1を合わせて1250本程度だと推測されています。後述しますが、後継機としてAMB-1&AMUB-1という機種にモデルチェンジをします。…が、こちらも69年後半辺りに生産が終了してしまいます。

スペック

マテリアルとしては

AEB-1 #19*(下一桁は伏せてあります)

  • ボディ:メイプル3ピースボディにバーチ合板バック
  • ネック:メイプル
  • 指板:ローズウッド
  • スケール:34 1/4インチ
  • コントロール:1Vol、1Tone

AUB-1 #93*(下一桁は伏せてあります)

  • ボディ:メイプル3ピースボディにバーチ合板バック
  • ネック:メイプル
  • 指板:エボニー
  • スケール:34 1/4インチ
  • コントロール:1Vol、1Tone

という感じです。違いで言えば指板材ですが、特に「フレットレス」「フレッテッド」で分けていた訳ではないかと思います。

徹底解明スタート!!

ネック

ヘッド


ライオン

ではまずヘッドから!!
どうでしょう!?この見事なシェイプ!!スクロール(渦巻き)の由来はここから来ているのでしょう。


ライオン

因みにネックは2層構造となっており、この黄色い線で継いであります。ペグの下に残る赤みが色っぽさ満載です。

 

dsc01365渦巻きの部分は塗装の目痩せがないことから恐らくプラスティックなどで作られています。

 

ナット

dsc01437一般的なボーンナットではなく、金属で出来ていますね。

ナット部はネジで二箇所留まっており、その上にはトラスロッド調整用のナットが見えます。ネジは「-(マイナス)」と「+(プラス)」が混在していますね。ゼロフレットも確認できますね。

 

ネック

dsc01438dsc01439

前述の通り、メイプルネックにローズウッドorエボニー指板となっています。AUB-1は控えめではありますがメイプルにフィギュアも出ていて大変よろしいルックスですね。

スケールは約34 1/4インチと一般的なロングスケールより気持ち長めです。ネックグリップは昨今のベースと比べるとやや太めで厚めなグリップ感ですが全体的なバランスを除外すればネック部はオーソドックスなベースと大きく違うという感触ではないですね。取り立てて弾きにくいわけでもないので、慣れてしまえば違和感なくプレイできるのではないでしょうか?

お気づきの方も見えるかもしれませんが、実はこれフレットレス(AUB-1)の方がネックが長いのです!!ナット部の写真が分かりやすいですが、ひとまず並べて見ましょう!

dsc01401ゼロフレットの位置は同じですが、フレッテッドの方が明らかにゼロフレット~ナットまでは短いですね。

非常にマニアックなスクロールベース。詳細な資料もなく不確定な要素も多いですが、製造前期と後期でネックの設計が変わっているのではないでしょうか?

 

ジョイント部

dsc01379間違えてネジ穴開けちゃった~、てへぺろ☆な跡が見えますね…。流石はアメリカ、ラフさ全開です。

ボディ

ボディ構造

dsc01366ボディは3ピースのメイプルにバックは恐らくバーチ材の5層構造の合板を貼って蓋をしています。センターブロックに書いてある文字は過去のオーナー様のバンド名でしょうか?

 

dsc01444 しっかし、美しいですね。形状はもちろんのことながら、サイドのアーチなんかは「艶容」って感じですね!!

 

dsc01443因みに私がこのベースで最も好きな部分はネックジョイント部のココ!!

 どうですか!?別にこんなところ見えないんだからフラットに削ってあってもいいものを、わざわざアーチをつけています。少しでもハイポジションの演奏性を良くしようとしたのか、サイドとの整合性を重視したのか、はたまたなんとなくなのかは不明ですが古き良き「一手間」を感じさせる箇所ではないでしょうか。

 

ピックアップ

Mystery Pickup(ミステリーピックアップ)

皆様、お気づきでしょうか?エレキベースに必須の「あるモノ」がないのを…。そう、ピックアップがないのです!!

でもご安心下さい、しっかり入っております笑

このモデル最大の特徴は「Mystery Pickup(ミステリーピックアップ)」と呼ばれる独特のピックアップがマウントされている点なのです!!因みに先述のAMB-1&AMUB-1はこの「Mystery Pickup」の生産コストが掛かりすぎる&時代背景にサウンドがミスマッチということで通常のマグネティックピックアップをマウントした仕様のものです。その為、AMB-1は「Ampeg Magnetic Bass(アンペグマグネティックベース)」なのですね。ついでに困りモノのテイルピースも改良されています。

どこに隠されているかというとボディ下部の黒いプレートの下に…。

dsc01371こんな感じです!!

我々の想像するピックアップとは一線を画すこのピックアップ、2つのマグネットとコイルをエポキシで固めてありますね。

 

ではどうやって音を拾っているかというと…恐らく上にかぶさっているこれ

dsc01375

この薄い鉄板が弦の役割を果たしているのではないかと思います。

つまり、弦を弾くことで下のブロックとボディ全体を介し鉄板に振動が伝わりその振動で音を拾っているのではないでしょうか。

元々このスクロールベース自体、ウッドベース用のガット弦を張ることが前提の設計らしいのでこういった工夫が施されたわけですな。

 

因みにこの鉄板の上に乗っているこれ

dsc01446ブリッジから鉄板までの振動を伝える上で重要な役割のパーツですが、木です。

金属同士に挟まれるパーツなので金属のほうが振動をスポイルしないだろう、と思うのですが意外とこの辺も唯一無二のサウンドの要なのかもしれませんね。(まぁ、端材で作られている気がするのですが…そのあたりはご愛嬌で…)

 

ネックポケット

dsc01447塗装用ハンドルの跡が見えますね。

なにやらネジみたいなものがありますが、実はこれ、フェンダーのようにネックの仕込み角を変えれるようになっています。

 

dsc01448裏はこんなかんじ。レンチで締めるとネジが出てきてネックの角度を変えられるんですね~。因みにこれを利用しないと元々の設計上、半端ないくらい弦高が高くなりますのでとっても大切な部分です。

 

電装系

AEB-1

dsc01449非常にシンプルです。1Vol1Tone、コンデンサーはもちろん1個。

CTS製のポットデイトは66年頃ですね。スクロールベースはシリアルがただの通し番号の為、こういったパーツである程度の時期を測るしか年代特定ができないため、非常に重要なポイントとなります。

 

AUB-1

dsc01450フレットレスの方はこんな感じでホコリ防止のカバーがしてあります。昔のギブソンの箱モノについているものと同じ仕組みでただの「カバー」です、パカっと開きます。

 

dsc01451外すとこーなっています。AEB-1CTSでしたが、AUB-1CRL社製のものが使われていました。こちらもポットデイトは66年頃です。

 

ハードウェア

ブリッジ・サドル

dsc01454ここは明らかに異なるものが採用されていますね。フレットレス、フレッテッドで分けていた。というよりかは時期の違いでしょう。

どちらも非常に軽量なことからアルミ製だと思います。開いてるネジ穴には弦高調整用のビスが入ります。

 

AEB-1

dsc01456横からみると異なった高さのサドルが2種類採用されているのがわかります。各サドルの弦高調整ができない為、指板Rに合わせてあるのでしょう。

 

AUB-1

dsc01455こちらも横からみるとサドルの高さが異なっていますが、よくみるとサドルではなく、ベースプレートの切込みによって指板Rに合わせてあります。(現在は弦高調整のためにシムを挟んであります。)

 

ピックガード

dsc01452ボディの殆どをピックガードで埋めてしまう、ある意味ボディトップと呼んでも差し支えのないデカさです。ピックガードの形状もクールですね~。

 

dsc01453Ampegの彫り込みが良きアクセントです。

 

フィンガーレスト

AUB-1

dsc01682フィンガーレストの形状は写真では分かりづらいかもしれませんが、指が中に入りやすいように窪んでいます。材質は木で出来ており、塗装の禿げた部分からちら見してるのがエロいですね。

 

AEB-1

dsc01683AEB-1の方はプラスティックでしょうか?形状も窪んでおりません。ひょっとしたら力の掛かりやすい部分なので交換されているかもしれません。

 

テイルピース

dsc01457

dsc01458

 

このゴツいテイルピース裏にシリアルナンバーが刻印されています。

また、レンチで高さを変えれるのである程度のテンションを調整する事も可能です。

スタッド

 dsc01459テイルピースを支えるために2本のスタッドが打ち込まれています。先はくびれていますのでここにストラップをかけることが可能です。正に一石二鳥!!

 

因みにこれ

dsc01460結構ガバガバです、手で簡単にスポッと取れてしまいます笑

弦のテンションで抜けないようになっているので、弦を貼らずにストラップをかけて弾くと抜けて最悪の事態も想定されますので注意が必要です。(実は1弦側のスタッドはアースを取る役目もあるのでタイトにはめ込まれています。(ガット弦でアース取れるの?ってツッコミは言ってはいけません笑)なので片一方が抜けることは考えづらいですが、気をつけるに越したことはないでしょう)

 

ストラップピン

dsc01642このような形状になっています。

AEB-1の方にはボディ下部にもストラップピンが付いていますが、恐らく後付でしょう。形状も違いますからね。

 

dsc01643(AEB-1ボディ下部に付いていたストラップピン)

 

ブリッジカバー

dsc01644dsc01645

 

これがあるのとないのとではだいぶ印象の変わるパーツですね。

なんとなく、スクロールベースはしっかり残っている個体が多い気がします。JB・PBなんて紛失しがちですからね…。表に見えるビスはスポンジミュートと思われるパーツを留めています。スポンジ部は残念ながら剥がれてしまっていますが、テープ跡からして出荷時には付いていたのでしょう。

最もユーザーの皆様が困る部分がこの「弦」ではないでしょうか?通常のエレキベース弦は当然のことながら、エクストラロングでも全く歯が立ちません。

結論から申し上げます。ウッドベースもしくはアップライトベース用の弦を張りましょう!!というかそれ以外は無理です。さまざまなメーカーに確認をとりましたが、必要な長さを確保できるエレキベース用の弦はありませんでした。当店ではウッドベース用の弦を張ってあります。

 

サウンド

肝心のサウンドはやはり、現代のエレキベースとは全く違った印象です。

もちろん、ウッドベース用の弦が張ってあるのも関係していると思いますが、アンプからの出音はかなり「ウッドベース」に近いニュアンスを感じました。決してオールマイティなサウンドではないにしろ、このベースにしか出せないサウンドに多くのべーシストの方が惹かれるのも納得のゆくユニークさが売りでしょう!!

総括

かなり濃くマニアックな内容でお送りさせて頂きましたが如何だったでしょうか?

唯一無二のルックス/サウンド、使いまわされた表現ではありますが、正にその通り!という魅力的な逸品ではないでしょうか?このあたりのマイナーな機種は王道には真似出来ないチャレンジ精神というか、独自路線が垣間見えて非常に素敵ですね!!

もちろん、この2本は販売中ですのでご興味のある方はお気軽にお問い合せ下さいませ。

AEB-1はこちら
AUB-1はこちら

ここまで読んで下さってありがとうございました!!ではではまたまた!!

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