■ 2011年11月 ファクトリーツアーレポート in Nashville&Memphis!!
2011年11月にテネシー州ナッシュビル&メンフィスで行われたGibsonファクトリーツアーレポート!
Gibson USAのファクトリーツアーは以前のニュースで掲載しておりますので、今回は「現地選定品の入荷情報」と「セミアコやフルアコを製造するメンフィスカスタムショップ」のレポートを主にお伝えします!
・各ページへのショートカットはこちら
トップ Nashville Factory 新製品案内 現地選定 Memphis Factory
Gibsonファクトリーがあるテネシー州はアメリカ南東部に位置し、今回のツアーではまずはナッシュビル〜その後バスでメンフィスへ移動します。セントレアから約11時間でデトロイト空港へ、さらに乗り換えてナッシュビル空港へ、待ち時間も含めて約20時間程でテネシー州の州都ナッシュビルに到着!Gibson USA&Nashville Custom Shopは空港から車で20分程度の静かな所に有ります。

※写真はデトロイト空港のターミナル。巨大な空港の為ターミナル内に移動用電車が走っています。
Gibson USA ファクトリー Nashville CS ファクトリー Gibsonリペア&Gear
GibsonUSA製品は全てこの工場で作られています。
宜しければ以前のレポートもご覧下さい。
  ソリッドボディを中心に、ヒストリックモデルのES-335やL-5等のアーチトップもこの工場で作られています。   Nashvilleのダウンタウンに有るGibsonのリペア部門。隣の建物にはパーツやアクセサリー等を扱うGibson Gear部門があります。
■ 新製品案内
現行モデルのニューカラー&新製品
●Les Paul Classic Custom
●Les Paul Classic Plus
●Les Paul Studio Faded (New Color)
●Firebird Studio P-90x3
●Les Paul Special Humbucker
●Melody Maker P-90
等、魅力的な商品が多数!ロッキンにも続々入荷予定です。
・Les Paul Classic Custom
レギュラー製品で待望の再発売!ボディトップのみバインディングが入ったネックの薄いレスポールカスタムです。
・Les Paul Classic Plus
生産完了になった50sネック&60sネックのレスポールです。指板材がトリファイドメイプルに変更されました。
選定品有り!
・Firebird Studio
P-90ピックアップ×3のファイアーバード!各ピックアップのコイルタップ&センターピックアップの位相を変えてフェイズも可能。5Wayスイッチでまるでスト○ト!?
・Melody Maker P-90
フロント&リアにP-90を搭載したメロディーメーカー。ヘッドの形もスリムなタイプではなくGibsonヘッドです。
・335S
指板材に「キュラソーデネグロ」という材を採用したES-335のソリッドボディモデル!指板材が無くなり次第生産完了です。
・Midtown Custom
ダブルカッタウェイ&フラットトップボディのセミアコ。2ハムバッカー、ストップテイルピース、指板は人工素材のリッチライトを使用。
・Les Paul Special Humbucker
フラットトップに2ハムバッカーのレスポールスペシャル。ペルハムブルーのみコンター加工も入っています。
・Les Paul Studio Swirl NEW Color
昨年の限定モデルで採用した独特なカラーのレスポールスタジオに新しい色が加わりました。
・Les Paul 50s Tribute Humbucker
2つのオープンハムバッカーを搭載したフェイデッドフィニッシュのレスポール。お値段も魅力的です!
■ Gibson USA製品の指板材についての案内
■ 今後、様々な素材を指板材として使用する事が検討されています。
メイプルを高温処理したトリファイドメイプル(ベイクドメイプル)と呼ばれる材や、中南米産のローズウッドの代替材、Martinでも使用されている人工素材等、今までは使用される事の無かった様々な素材を指板に使う事が検討されています。既に新たな材を使ったギターも入荷しておりますので詳細は店頭にてご確認下さい。
レギュラー製品&ナッシュビルカスタムショップ製品を一挙掲載!
大量のメイプル材から木目の良い材を厳選! 完成品から選定!
膨大な量のメイプル材の山から選び抜いたフィギュアドメイプルを使用して、1959&1958 Les Paul Reissueを多数オーダー致しました!各店へ近日入荷予定です。

■ 現地選定品
Model :1959 Les Paul Reissue
Color :Iced Tea Burst
Weight:4.09kg
選定品の中でも一際目を引いた美しいフィギュアドメイプルの1959 Les Paul Standardをゲット!濃淡のハッキリとした揺らぐフレイムが見る角度により様々に表情を変え、落ち着いたIced Tea Burstとの組み合わせで独自の存在感を持った1本です。1959 Les Paulは使い込んだ風合いのV.O.Sフィニッシュがレギュラースペックとなりますが、美しい木目に合わせたかのように艶有りのGrossフィニッシュで仕上げられています。


入荷致しました!商品詳細&ご注文ページはこちら >>
Model :1960 Les Paul MF Livebacker
Color :Page 34
Weight:3.83kg
1960 Les Paul Standardをベースに、”Beauty of theBurst”の34ページに掲載されている「赤が退色した明るいサンバーストのLes Paul」のような特別なカラーと、フロントにBurstbacker2&リアにBurstbacker3と通常よりもやや高出力な組み合わせのピックアップ、落ち着いたプレーンメイプルTopを採用した国内未発表の限定モデル!


入荷致しました!商品詳細&ご注文ページはこちら >>
Model :Les Paul Classic Plus
Color :Manhattan Midnight
Weight:
↑の新製品案内で紹介した新しいレスポールクラシックプラスのManhattan Midnight(ブルーバースト)フィニッシュです。ウェイトリリーフしたマホガニーバック&フィギュアドメイプルトップボディ&薄身な1960 Slimネックにトリファイドメイプル指板、Gibson在庫品の中でも最も木目の綺麗な1本を選びました。


近日入荷予定!詳細はお気軽にお問い合せ下さい。
Model :Les Paul Custom
Color :Black Sparkle
Weight:
光の角度で反射具合と色合いが変わって見えるブラックスパークルカラーのレスポールカスタム!


Thanks SOLD!!
■ GibsonのツアーバスでMemphisへ移動
ブルース&ロックンロールゆかりの地として音楽と深い関わりを持つメンフィスは、ナッシュビルから約210マイル西に有ります。”豪華なソファーの応接室、キッチン、トイレ、無線LAN、テレビ&ビデオ、さらにはたくさんのギターと試奏室!?”を完備したギター好きにはたまらないバスでメンフィスへ移動。約3時間半でメンフィスに到着しました。
■ Gibson Memphis Factory
カスタムショップ部門として、主にES系の箱物を製造するGibson Memphis Factoryはメンフィスのダウンタウンエリアに位置します。道路を挟んだ向かい側にはNBAのチーム「メンフィス・グリズリーズ」の本拠地であるフェデックスフォーラム、少し歩けばライブハウス&バーやブルース&ロックンロールに関係したお土産屋さんが立ち並ぶ観光スポット「ビールストリート」が有り、音楽の溢れる町の中でGibsonギターが作られています。

■ 施設
Gibson Beale Street Show Case ファクトリー入り口 Gibson SHOP
Memphisファクトリーと同じ敷地内に有るGibson製品のショーケース。残念ながら中に入ることは出来ませんでした。   ↑正面写真の右手奥に有るMemphisファクトリー入り口です。   ファクトリー内に併設されたGibson Shop。国内では見かけない小物等も置いてありました。

■ Factory Tour
受け付け Visitor Pass 湿度管理
受け付けでは巨大なルシールの看板がお出迎え。   この札を付けて中に入ります。   繊細な木材を扱う為天井からミストを噴射して湿度を管理しています。
■ 木材
Gibson ESシリーズに使用されるメイプルの合板材、湿度は60%で保たれています。
 
■ ボディ - トップ&バック木工加工
熱を加え、プレスしてアーチを付けた上でセンターブロックを接着します。
■ ボディ - サイド木工加工
トップ&バックと同じようにプレスして成形、熱を加える為出来上がりは暖かくなっています。
 
■ ボディ - 組み立て
成形したトップ&バック&サイドを組み上げてボディが出来ます。
 
■ ボディ - バインディング
バインディング用の溝を掘り、バインディングを貼って紐で縛ります。
 
■ ボディ - 研磨
目の細かいペーパーで表面を研磨します。
 
■ ボディ木工完成
出来上がったボディ
 
■ 指板
指板の製作工程。左の写真は本工程のビフォーアフター、右の写真はインレイのサンプルです。
 
■ フレット
フレットも手作業で打っていきます。このセクションでは女性も手際良く作業していました。
■ 指板バインディング
指板の横の溝にはめ込み、接着していきます。
■ ネック
荒削りされたネックを1本1本手作業で成形。熟練のクラフツマンの手仕上げにより、ネック・シェイプはこのセクションで決まります。Gibsonギターのネックは1本1本僅かな違いが有ると言われますが、手作りで組み上げられるギターの個性だとお考え頂ければより愛着も沸きますね。
■ ジョイント
出来上がったネックとボディをジョイント。ギターの完成度を決定する重要なセクションです。何度も合わせては外し、ピッタリと接合するようにネックブロックを微調整。しっかりとジョイントできたら接着します。
 
■ ヘッドストック
完成品はどちらも黒色ですがGibsonのヘッドストックには2種類の突き板が使用されます。左がヒストリックモデル用のホーリーウッドの突き板。右側はレギュラーモデル用のファイバーの突き板です。ホーリーウッドの突き板はファイバーに比べて格段に手間がかかりますが、パッとは分かり難い所までオリジナルの仕様を尊重する拘りが感じられます。

■ Gibsonロゴ 縁取り
元々ロゴインレイの入っている上にロゴの型を置き、黒い塗装をシュっと一吹き、ロゴの型を取って滲んだ箇所を修正すればヘッドストックには綺麗なロゴが入ります。
■ 塗装 - カラーリング迄
塗装のセクションはホコリ等が入らないように厳重な2重の扉で仕切られており、下地〜カラーリング〜トップコート迄をここで行います。
 
 
■ スクレイピング
カラーリングまで終わったギターのバインディング上の塗装を削ります。ズレないように慎重に、かつサクサクと作業が進められていました。女性の方が多く作業していましたが、スクレイピングには意外と力が必要だそうです。
 
 
■ シリアルナンバースタンプ
左上の写真から
・スクレイピング迄が完了した無地のヘッド
・スタンプを押すための治具をセット。
※この治具はギターによって異なります。
・ペタン!!
←出来上がり!

■ デカール貼り付け
シリアルナンバーの次はCustom Shopのデカールを貼ります。デカールは水張り式でこちらは治具等は無くフリーハンド。貼り終えたらすぐ隣の小さな塗装ブースでシリアルナンバーとデカールの上からクリア塗装をして保護します。
 
■ 塗装
スクレイピング〜シリアル&デカールが終わったら再び塗装ブースへ戻してクリア塗装。ギターを保護するために十分な塗膜となるまで何度も塗装を吹いては乾かし塗装セクションは完了です。全体的にややアンバーな色合いのアンティークカラーは、カラーリング〜スクレイピングをした後にさらにアンティークの色を重ねる為より手間がかかります。

■ V.O.S - Vintage Original Spec
今回、塗装が完了したギターをV.O.Sフィニッシュにする為の作業を全て見せてもらいましたが、残念ながら撮影はNG。一度グロスに仕上げた製品の塗装に下地処理を行い、「VOSトリートメント」を塗ることでアノ独特な質感が生まれます。なお、Memphisファクトリーでは「ジムさん」というクオリティ・コントロールから、エンジニアリング、リサーチ&デヴェロップメントまで幅広くその手腕を発揮する、ベテランのスタッフが一人で全てのVOSフィニッシュを手掛けていました。
■ 組み込み〜出荷
塗装が完了したら研磨〜検品〜不具合が有れば再研磨してからバフ掛けへ。バフを掛け終わってピカピカになったギターはその後「ビルダーズライン」と呼ばれる組み込みのセクションで流れ作業でパーツ類が組み込まれていき完成!完成した後にも入念な検品を行い、Gibson製品が世界中に出荷されていきます。
■ 完成品から選定
多数並んだ完成品の中から選定します。

■ 現地選定品
Model :ES-335 Dot Figured Reissue
Color :Vintage Sunburst
Weight
Memphis Factoryで当店が1本のみ選定した「ES-335 Dot Figured Reissue」です。選定品と言えばカスタムカラーや珍しいスペックのギターが多いのですが、全くもってレギュラースペック。ただし、選定品会場内の全てのギターの中で最も木目の綺麗な1本を選びました!!トップ&バックはもちろん、サイドにまで満遍なく太く濃淡のはっきりとしたフレイムが出ており、どの角度から見ても納得できる美しいギターです。

Thanks SOLD!!
■ Factory Tour 終了!!
Nashvilleのレギュラーライン&Custom Shop&Memphisカスタムショップ共に、近代的な機械作業と繊細なクラフツマンの手によって組み上げられているGibsonギターは今も世界中で愛され続けています。今回のファクトリーツアーページには掲載しておりませんが、さらにディープなクラフツマンの技が光るNashville Custom Shop内の「アーチトップギター」の工房も見学しました(L-5やSuper-400等、Jazzギタリストなら誰もが聞いた事の有る「あの音」のギターを作っています)。工房内はたった5人のクラフツマンがほぼ全ての工程を50年前と同じように伝統的な機械と手作業で仕上げており、私達が「なぜ近代化しないのか?」聞いた所、その中の一人は「昔ながらの手作りのギターから生まれる音は、魔法のような物だと信じている」と言っていた事が深く心に残りました。また、その事が私達を今なお熱くさせる「何か」を持ち続け、トップ・ブランドとして素晴らしい輝きを放っているのでしょう。
■ ロッキンWeb ShopでGibson製品を検索する>>